白髪染めとおしゃれ染めの違い①
- 5月24日
- 読了時間: 5分
更新日:5月26日
「白髪染めとおしゃれ染めは何が違うんですか?」
というご質問を、よく頂くことがあります。
各店で使用するカラー剤の種類というのは、かなりの数がありますので、全て同じとはいきませんが、
【あくまで一般的な違い】
という大枠イメージをここでは解説します。
これがわかれば、お店で白髪染めのオーダーをした時によくある、「あまり明るく出来ない」と言われる理由がわかるかと思います。
まず前提としてここでは、「白髪染め」と「おしゃれ染め」という言葉の定義を、「カラー剤」という染めるための「材料」の事とします。
目まぐるしい美容業界の進化で、様々な言葉が独り歩きして広がっています。
なので「白髪染め」といってもそれが
「染める行為」
なのか
「材料」
なのか、
その定義がずれると話が変わってきてしますので、一見当たり前の事を言っているようですが、ここでは「材料」の違いという意味で説明をしていきます。
先にざっくりとした結論だけ先にお伝えすると、
「白髪染めはカラー材の中には基本的にブラウンの色味が入っており、おしゃれ染めはそれが入っていません。」

その理由を、地毛の黒髪と地毛の白髪の違いから説明していきます。
ここがわかれば材料の違いもスッとわかるはずです。
健康的な地毛の黒髪にはメラニンという色素が入っており、色としては、青、赤、黄色の3色です。
アジア人はこのうちの赤の色素が多いので黒く見え、欧米人は黄色の色素が多いので、綺麗なブラウンとなって見えるかと思います。
おしゃれ染めの場合、明るくしたり色を変えようとしたりしてカラーを塗ると、
まず薬剤の反応としては髪の中で脱色作用が起こります。
ここで髪が理想の明るさより少し上まで明るくなります。
そしてその後、希望の色味が発色してきて落ち着いていき、最終的な仕上がりの色となります。
この時、おしゃれ染めというのは地毛に元々存在している色素を土台とし、それを変化させて新な色を定着させていくのです。
つまり「土台がある」から染まります。

では、白髪におしゃれ染めを塗って染めようとした時に、白髪なのでそもそもメラニンが無く、つまり「土台」がありません。
色を定着させたくても、変化させる場所が無いのです。

そこで、「擬似的」に必ず土台を設ける必要があり、それが先に結論で伝えた、
「ブラウン」の色味を入れる事です。
このブラウンを土台として一緒に混ざって入っている希望の色味、というのが定着、発色することが出来ます。

ただ、白髪というのは結構頑固で、油分が多かったりキューティクルがしっかりしており、そもそも染まりづらい存在です。
白髪染めに入っているブラウンは、これを突破し、かつ、地毛の黒髪のメラニン色素の代わりをしなければいけないので、かなり濃く作られています。
これが、白髪染めが暗くなる原因であったり、明るくなりづらいですよと言われる理由です。
少し話は逸れますが、カラー剤というのはチューブに入っています。
その中身を大きく分けると
色味とアルカリ剤です。
この2つは同じスペースを共有しており、それぞれ役割があります。
色味はそのまま色味です。
アルカリ剤は明るさを担っています。
色をしっかり濃く入れたい場合、色味の割合が多くなり、アルカリ剤が相対的に少なくなります。
しかし、明るくしたいとなると、今度はアルカリ剤の割合が多くなり、色味の量が相対的に少なくなります。
つまり、明るくしようとすればするほど、色味が減ってしまい、染まる色も薄くなってしまいます。
おしゃれ染めであれば、まだ地毛のメラニン色素があるので、なんとかなりますが、これが白髪染めだとすると、色味が少ないのは死活問題です。
これが、白髪染め希望の方が明るい白髪染めを希望すると、「あまり明るく出来ない」と言われてしまう理由です。

また、最近は少し減ったような気もしますが、白髪染めをする方が懸念する事の多くに、白髪染めは退色すると赤くなるから嫌だ、という方がいます。
または、いかにも白髪染めしました、という感じになりたくない、という方も多いです。
これはつまり、明らかに地毛ではない髪色の濃さで、重いような固いような、そんな色味になるのが嫌だ、といった感じですが、こうなる現象の理由も、白髪染めに入っているブラウンの影響です。
ブラウンというのは暖色系なので赤い色素が多く入っています。
土台を構築する上では、寒色に対して、暖色というのは髪に定着しやすいのです。
(デザインで、脱色させた髪に赤を入れる場合というのは抜けやすいです。)

解説してきたように、白髪染めとおしゃれ染めの違いというのは、土台となる髪の性質が変わってしまっている事により、カラー剤自体の作りが違うということ、
おしゃれ染めは純粋に色味と明るさが入っており、
白髪染めはブラウンという土台となる色味を入れた上で、種類としての色味と可能な範囲での明るさが入っている、という違いになります。
ただ、冒頭説明したように、今は様々なカラー剤というのがあり、この解説はあくまで一般的なものです。
しかし未だに多くの場合、基本となるものです。
その上で、次回は当店で使用しているカラー剤と大多数の白髪染めの違いについて、別の記事で書いていきます。
今回はこの辺りで。






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